フィジー自然体験実習・2005直前下見・最終打ち合わせ報告

 →2005準備関係データ


8/4

 16:03東京駅発の成田エクスプレスで3人が合流し、16:57空港第2ビル到着予定だったのだが、総武線快速の架線事故で電車が東京駅でストップ。しばらく待っても復旧の見込みがないようなので、日暮里駅に移動し、京成線で成田に向かう。ぎりぎりでスカイライナーの切符を3人分入手し、17:41空港第2ビル着。カウンターはほとんど人がいないので、今夜のエアパシフィック便は空いているのかなと思った。しかしこれは大間違いで満席。2人と1人に座席が分かれてしまう。18:30搭乗開始。満席の理由は、パラオでのスポーツ大会に出場したフィジー選手団が乗り合わせたためらしい。ごつい兄ちゃん、姉ちゃんにはさまれ、一人離れたO氏は大変な思いをしたらしい。申し訳ない。あまり眠れず機上で夜を明かす。

8/5

 空港着。涼しい。入国審査を簡単に抜けて、出迎えのTumaさんに会う。ATSパシフィックの方々の出迎え。この業種は朝からたいへんだなあ、と思う。2人はATSのバス(Coral Sun Fiji)に乗ってもらうことにして、デポ荷物を確認し、いくつか必要な品を引っ張り出すため、ウイングのオフィスにツマさんと移動。電源コネクタや樹高測定器、充電器などを取り出し、地図や模型、お茶パックなどを置く。道々ツマさんと最近のフィジーの治安状況についてなど話を聞く。デナラウ港には僕の方が先についてしまい、他に誰もいない状況で、荷運びのごついお兄さんたちに囲まれて少々心細くなる。やがてツアー客が続々とバスで到着。2人も到着。

 9:00デナラウ港発、いつも乗るTIGER IVだが、少し操縦室が違う気がする。電子海図とGPS機器を搭載しているようだ。途中2ヶ所の島に寄ってマナ島へ。爆睡。10:15頃マナ島着。日本人客だけまとめてレセプションに案内される。初めての学生もいるので、丁寧な説明をしてもらう。本島に行っている支配人のMさんより電話、夕食の待ち合わせを19時にレセプションとする。部屋で12:30頃まで一休みと思ったのが、3人とも爆睡し、僕が14:30に目覚めて他の2人を起こし、昼食へ出かける。ちょうど、マナ島に戻ってきたMさんから電話があり、預かりものを渡し、一緒にサウスビーチレストランへ。いったん部屋に戻り、支度をして島の東半分の海岸線の探索に出かける。最後のノースビーチ東の岬が越えられず、ヤブこぎで尾根に出て下水処理場に下りて戻る。


尾根から見たママヌザ諸島の夕景。

戻ると19時。20時にMさんと夕食。ノートパソコンで本日の調査報告、それにカシミールのLANDSAT画像を見せる。夕食後、5分スピーチをさせる。

8/6

 8:00朝食、別のMさんに挨拶。朝食後、例の遺跡見学。満潮に近い。9:30にコミュニケーションブレで2人はインターネット、僕は休憩する。10:30西半分のマナ島海岸線探索に出発。サウスビーチから飛行場の南端を過ぎ、岩場の岬を回り、私有地を横に見て北上、サンセットビーチ。


フィジーの一般的なイメージであろう海と空。

さらに従業員村の前を過ぎて、岬を越えて、例の遺跡へ。そしてママヌザレストランから部屋に戻り、昼食に出かける。昼食後休憩、夕方遺跡に出かけ、スケッチと測量。学生頑張る。夕食はロボ料理。

8/7

 6:00起床で、日の出を見にルックアウトポイントへ。6:40頃日が差す。


ビチレブ島の北から昇る朝日。

 飛行場側に山を下り、飛行場を横断して、チャペル見学。戻って朝食。みそ汁がありがたい。9:00に荷物を出し、9:50チェックアウト。10:00桟橋へ。Mさんが見送ってくださる。定刻にタイガーIV出発。キャスタウェイ、マロロを経由してデナラウ12:00到着。ツマさんが息子さんと迎えに来てくださる。Sさんたちはすでに無事朝到着とのこと。事務所経由でタノアへ。ちょうどソフィーのチェックインと重なる。13:00昼食、14:15タノア発、4人でカレブカルチャーミュージアムへ。15:15着。1時間コースの案内を頼む。1人25$というのは高くないか?儀式や文化、伝統家屋などの説明を受け、カバを1回やって、土器製作実演など。土器にはOさんしきりに感心。16:15終了、17:00帰着。タクシーの運ちゃんが往復10$ずつまけてくれる。上客と見たのか、めずらしいことだ。バンなのでこちらは若干高めになることを覚悟していたのだが。夕食19:00、21:00ミーティング、21:36終了。船の中での冷房が原因か、喉が腫れて風邪気味。眠れなくなったので記録をつける。0:30これまでの記録をアップして就寝。

8/8

 6:55起床。7:00朝食。タノアの朝食はフルで21$、コンチネンタルで16$。前よりもかなり高くなっている。なんで朝食で1500円も取られるのか、昼食より高くつくのが理不尽な気がする。ミソスープがあるので喜んで取るが、味がない。みそ風味のお湯である。朝食付きでまともなみそ汁が飲めたマナ島に感謝する。

 7:40解散、8:30出発だが、8:07にはフロントからイノケさんの電話。ぎりぎりまで僕は準備して最後に出る。8:33出発。9:45シンガトカ着。昼食の買い出し。ラッキーコーナーで3.8$の焼きそばを買う。到着時間が少し遅めのためか、炒飯など、普通出ていないメニューがそろっている。10:00頃出発、10:40コロニサガナ着。ここでセブセブの儀式の予定だが、会議中とのことで少々外で待たされる。イノケさんの話によると、毎週月曜は、どの村でも会議をそれぞれの村でやる習慣なのだということ。しかしなぜかタワタワンジ村の村長もコロニサガナに来ている。11時過ぎからセブセブ。非常に明るい雰囲気で面食らう。村の人々はすでにたくさん飲んだからなのか、カバをいやがるが、それでも締めまでに3巡、締めの1杯でストロングなカバを計4杯飲む羽目になる。ソフィーはUSPの先生になったというので人気者。我々の陰に隠れていたが、逃れられずカバを同じだけ飲む。

 4駆でブナゴル方面から渡河。11:40タワタワンジ村へ。女性陣がトイレを借りに行く。おっちゃんに引き伸ばした昨年の写真を渡す。車で旧サウタンブまで移動。お昼の時間なので、ガラガラクリークに架かる橋のそばで昼食。野生のチリをつまむが、完熟の赤い小さいチリは激辛。口から炎を吹く。風邪気味の身体には汗が出てちょうどよいが、涙が出る。食事後、サウタンブの昔の村落跡に入り、マウンドを探す。斜面の高いところまでマウンドがあり、広すぎて測量不能との結論。コーヒーの木が実をつけているのでつまむ。透明な種をかじってみる。果肉は甘い。種はまだ軟らかい。

 車で移動し、旧コロニサガナで測量の相談。ここは3月にある程度作業しているというので、すぐに切り上げ、山頂の集落跡に登ることにする。タワタワンジ村でガイドの村人2名合流し斜面を登る。13:50出発。イノケさんは他の仕事のために村に残る。斜面でへばる。乾季でも日が差していると暑くてばてる。村のおじさん曰く、フィジー人でもこんな時間に山には登らない。登るなら朝方の7,8,9時か、夕方の17,18,19時だという。斜面の途中で火山性砂岩から石灰岩に移り変わる露頭でソフィーと学生S氏を相手に講義。見るべきポイントを注意する。汚く見えるせいもあるが、自分からサンプルを取りに行かない態度はいかがなものか。やはり僕の教育が悪いのか。午後から熱が出たらしく頭がくらくらしている。あとでなんとかしよう。

 途中、Sさんが柑橘類の実(バルカニア?)をとり、村のおじさんが山刀で切ってくれる。ぱさぱさだがおいしい。QDH11のポイントでGPSのチェック。そこから横に登り、山頂集落を目指す。これは150年ほど前まで使っていた、このあたり8ヶ村の起源となった村の跡で、内戦が激しかったために防御の容易な山頂に集落を構えて住んでいた跡なのだという。急な斜面を80mほど登る。椰子の木の生えた平坦部に住居跡のマウンドが散在する。山側に防御の石積みの壁があることを確認。


古い集落の背後に作られた石積みの防壁跡。

村長の家も特定できる。村人のサービスで椰子の実ジュースをごちそうになる。彼らは枯れた実を集めて持ち帰る。僕は登り切っただけでへとへとになり、少し眠る。S君とソフィーには申し訳ない。起きだして一通り藪を漕いで周囲の状況を見る。測量の計画を聞く。16:15下山開始。16:30タワタワンジ村。16:45出発。直行でタノアへ。18:45タノア着。19:15夕食。オーダーを取るのが遅く、待たされる。水も出ない。僕は怒ってもいいでしょうか?熱っぽいので僕はスープとビールのみ。20:20終了、21:00ミーティング。5分プレゼンを2人。その後指導がそれぞれ入る。21:50終了。今日の観察の意義と明日の計画を英語でソフィーに話しておく。O氏と博物館の話など。総合感冒薬を売店で買って飲む。メールのチェックが2人、パソコンを貸す。記録を書いて就寝。0:45就寝のはず。。。

8/9

 6:25起床。連続で5時間も眠れたのは久しぶり。薬の効果か。朝食7:00。出発8:05。9:00シンガトカで昼食を買い、9:50頃着。地質学のグループは僕と学生2人、考古学のグループは教員2学生1で3人ずつ2つに分かれて行動する。村人のガイドを1名ずつつけてもらい、Tumaさんは考古学のグループについてもらう。10:30出発、タワタワンジ村の裏の山道を登る。途中、火山砕屑物由来の粒子主体の砂岩/シルト岩を確認し、水タンク手前で安山岩の様々な岩塊を含む火山角礫岩を確認する。サンプルを取り、GPSで位置を記録。学生2人ともしっかりサンプルを取っているので安心する。11:30石灰岩の壁の下に到着。休憩。岩場をよじ登って古い集落の跡で昼食。12:00。マウンドがいくつか残っている。地形図で位置確認、川の流れる向きの違いを指摘。南に向かって石灰岩の間の谷底道を移動。Sink Holeに立ち寄る。川底のレキを確認。安山岩と石灰岩。GPSで衛星がうまく入ったので、Holeの南東10mほどの位置を記録。ガイドの村長がダロ芋を引っこ抜いて芋を収穫。ダロ芋のつきかたを初めて見た。中心の根の回りに枝分かれしてついているようだ。

 さらに南に移動し、両側が開けてくると、石灰岩の分布がとぎれる地点。Sink Holeに向かって南から流れてくる川の底に安山岩質の火山角礫岩が露出している。ここでサンプル採取。13:00。これまで火山性の堆積物といってもなぜか熔岩は見あたらず、安山岩のレキと砂以下のマトリックスでできた角礫岩ばかりだ。谷の東側の尾根には石灰岩が水平に近い並びで見えている。西側はてっぺんまで草地で、途中の斜面にある露頭は安山岩の角礫岩。草地を抜け、谷底に下りて、3月に確認したウコン露頭を少したたく。ややガラス質で岩質が異なる気がする。水中噴出の自破砕熔岩を疑うが、急冷縁が見えないので自分でその案を却下する。道に戻ると村長のおじさんがミカンを落として我々に分けてくれる。甘くておいしい。日本のミカンの味に似て、みずみずしい。種はけっこうあるが。この時点で14時近くなり、石灰角礫岩の不整合露頭に到達することをあきらめ、村長のアドバイスに従い草地の裏山を東に回って帰ることにする。霧雨。尾根を越えて標高260m。見晴らしはよいが空は曇り、雨雲が近づく。石灰岩の分布を地図に落とす作業をS君頑張る。尾根を回って下りるが、途中はタービダイトの構造の見える砂岩−シルト岩が主体。小雨がだんだん強くなり、濡れ始める。あるところで安山岩の角礫岩が出る。さらに石灰質砂岩など。時間がないので走行傾斜は跡で測ることにして通過。15:00。タービダイト的な砂岩に、石灰岩と安山岩の細礫を含む層が露出していたので、その意義について考えさせる。時間的な形成の前後関係、あるいは同時異相の可能性について。上下判定も。このあたりは再度やらせないと。3月にも歩いた東ルートで下山し、鍾乳洞の前を通り、ガラガラ沢に沿って下り、橋へ15:47到着。鍾乳洞手前で段差を登ろうとして左内股の筋肉がつり、激痛で段差を乗り越えてからひっくり返る。長く歩いた上に雨が降り、筋肉が冷えていたのがいけないのだろう。足を痛めたことはないので油断していた。たぶん痙攣を起こしたのだと思う。村長のおじさんがさすってくれるが、飛び上がるほど痛いので勘弁してもらう。1分ほどで落ちつき、歩けるようになった。注意して歩くようにした。川は乾季でもまだ水があり、最後の渡しは石づたいに、倒木を渡して渡りきる。無線で連絡。考古学のグループと合流し、帰路につく。16:07発。トンガの横で川を渡り、メインロードで戻る。


道路をふさぐ牛の群れ。

17:47ホテル到着。19:00夕食のはずが、席がなく待たされる。19:25部屋に戻ろうとしたところで席ができたといわれ移動。これからが長く、結局20:45に夕食が終わる。さらに勘定の処理が遅れて待たされる。21:15ミーティング。22:10終了。メール処理、0:30頃、薬を飲み、寝る。

8/10

 6:50起床、朝食、8:00集合だが僕は少し遅れる。8:20イノケさん到着。出発。途中2ヶ所寄り道をして、10:00タブニ砦到着。見学。石灰岩の観察と遺跡の説明を聞く。11:40タブニ砦発。昼食はシンガトカのカレーショップで、12:30いったん解散。僕とイノケさんはHardware shopで建設計画の話をする。簡単な見積もりをもらい、図面を渡す。他は買い物。13:30再集合。雨が降り始め、だんだん強くなる。ガリマーレ方面の調査を中止して正解だったということか。14:20ホテル着。いったん休憩し、18:00再集合。タクシー2台で中村レストランへ。カツ丼、焼きそば、オムライスなど。タコ、もずく、カリフラワーなど。元マナ島の支配人だった石川さんにお会いする。挨拶して別れる。20:30タクシー2台で帰る。洗濯。21:20ミーティング、22:10終了。乾燥機にかけ、23:30回収。写真記録をCD-Rに焼いて渡す。同室で明日帰国のO氏と博物館の未来について語ること多し。03:15記録整理。アップ。

8/11

 6:15、Tumaさんより電話。空港に行く時間を訊かれる。8時、いつも通りでいいよと答える。6:25起床。7:00朝食。7:25部屋に戻り準備。S氏が測量道具を僕の部屋に運ぶ。学生のS君の荷物も移動。今日から6人3部屋が4人2部屋になる。8:10空港へ。時間が早かったためか、現地旅行社の方とうまく連絡がとれず、少しあわてる。8:40帰国の2人がチェックイン。出国審査へのゲートで見送り。僕がデジカメを忘れたのでいったんタノアに戻り、2分でカメラを取ってきて、8:49ガリマーレに出発。9:40シンガトカ。昼食を購入。10:30トンガ着。地質班3人が下りて、村のガイド2人と犬1匹とともに行動開始。集落・遺跡調査は今日から学生1人とサポートにTumaさんについてもらい、村人のガイド1人。

 まず位置確認。ピークの位置を2ヶ所確かめ、沢の位置から自分の居場所を推定してもらう。乾季で枯れた沢に入り、QDH17方面に向かって移動。河原の石で上流の地質を推理させる。礫の大きさ、岩質の硬軟、外形の円磨度で、礫の元になった岩石の分布域が遠いか近いか考えさせる。森林を抜けて草地の斜面に出る。タービダイトの構造を持つ砂岩−シルト岩を観察し、層理面の確保と走向傾斜の測定。登りながら観察。乾季で草が枯れている上に野焼きで地層がよく見える。土壌流出の結果でもあるが。断層露頭?を確認。安山岩の火山角礫岩〜土石流堆積物、そして石灰岩。石灰岩地域に入って森林になり、木陰に入る。水のない沢の岸で昼食。13:00。


石灰岩の沢と森林。

 少し急いで森林を抜け、草地の斜面を登り、QDH17へ。砂質岩の走向傾斜を簡単に測定。さらに反対側の斜面で測定。南傾斜20度くらいは間違いないだろう。14:30下山開始。


村人は乾季に枯れた草に火をつけてしまう。馬や牛に新芽を食べさせるため。

 途中で断層露頭?で方向をはかる。僕とソフィーの測定が3度以内で一致したので、たぶん断層面の走向データは大丈夫だろう。傾斜はやや怪しいが。15:30道路へ。トンガから川を渡り、メインロードで戻る。17:25ホテル着。18:30夕食。20:30ミーティング。LANDSAT画像焼き。データの解釈の講義。1:30就寝予定。

8/12

 6:50起床。7:00朝食、8:10出発。9:00シンガトカ、9:40タワタワンジ。10:00ガラガラ沢の橋。調査開始。まず河原で礫の岩石種構成の確認。安山岩の斑晶をルーペで見る。普通輝石安山岩、角閃石安山岩またはデイサイトがあるようだ。変質岩が少ないことを確認。畑に登り、山側のところで石灰岩の転石をひとつ見て、総理の判断と風化の向きを区別するよう注意する。畑を抜け、民家の裏の東斜面で安山岩の亜円礫〜角礫の巨礫を含む淘汰の悪い礫質砂岩を確認。一部には砂の成層構造が見られる。級化層理もあるので、海成層ではないかと指摘を受ける。分級が悪いということは、やはり特殊な崩壊堆積物のようなものだろう、海の堆積物ではなかろうと判断。珪藻化石を見るべきかもしれない。鍾乳洞露頭で11時。走向・傾斜を測る。南傾斜30度内外というのはみな同じ結果になる。川の対岸の土石流?露頭を確認。礫に斑晶がよく残った火山岩があり、割って持ち帰る。デイサイトではなかろうか。川沿いを進み、斜面の登り口の礫岩の観察。現世堆積物かどうか判断に迷う。石灰岩が挟まれていると思っていたが、説明しようとして探すと見つからない。これでいいのかな。


乾季のガラガラ沢上流の山なみ。野焼きで黒い。晴天で日差しが強い。

 12:00尾根道に登り、角礫化した石灰岩の転石を見ながら登り、休憩。雲が出るのを待つが、あいにく雲一つない快晴。仕方がないので木の生えている岩場まで登る。60mくらい。12:30そこで昼食。13:00日当たりのよすぎる斜面で地層を見る。砂岩層は北傾斜に変わり、上下判定も北が上位に変化している。砂岩には級化層理があり、タービダイトの可能性大。石灰岩の礫を含むようだ。巨礫として含まれる石灰岩が尾根に転々と露出しているように思える。礁成石灰岩と同時異相の可能性あり。尾根道途中の180m地点で、ついに地層が南傾斜になり、上下が逆転しているのを観察。複雑だ。堆積性のものか、テクトニックなものか後で考えることにする。暑い。日差しが強い。雲がない。14:10作業終了。下り始める。14:50橋に到着。すぐ車に乗り、帰路につく。15:10トンガの反対側の道路沿いの例年のお店でジュースを買う。途中、ナンディへの山越えの近道を行くことにする。42kmと距離は半減したが、道が悪く時間を食う。17:00到着。18:30夕食、21:00ミーティング。23:30就寝。

8/13

 6:30起床。7:00朝食。8:10出発、イノケさんが奥さんと来る。途中忘れ物でイノケさん宅に寄り、9:20シンガトカ着。USPのKhasai氏を捜す。ランチを購入し、待つが現れない。10:00頃USPの4駆トラックでKhasai氏出現。こちらも奥さん同伴。土曜はこちらでもみんな休みということなのか。今日は本格的な調査は無理だな、と、この時点であきらめることにする。いずれにせよタワタワンジ村は葬式の準備で大変になっているはずだ。こちらの車が先導して、11:00タワタワンジ村到着。今日も快晴。雲一つなく、日射が厳しい。まずイノケさんがヤンゴーナを抱えて、儀式をしてくる。彼一人でいいとのことなので、少々待機し、その後でコアボックスを村人に並べてもらう。QDH17の全部を広げてもらい、層序を確認する。上部の砂岩主体の部分に、堆積性の石灰岩礫あるいはレンズがはさまり、メインの石灰岩が100m以上の厚みで存在する。一番大事な最下部のコアボックスが行方不明で、Khasai氏が分析データを僕に聞いてくる。彼は基盤を玄武岩にしたがるので、その分析値はオリジナルな火山岩のものではないからと抵抗する。QDH16の最下部を見て粘土鉱物ができているのを確認し、彼は僕の説明した分析値に納得する。石灰岩途中の古土壌の層を見て、インドネシアの地熱地帯のボーリングで、こんな層が出るとボーリングはストップだという話をされる。水が通っちゃうからダメなんだというお話。

 12:00の予定が、12:30までかかり、とりあえず昼食。暑い。水を飲み、村の簡易水道からボトルに補給させてもらう。わき水を集めているのでけっこうおいしい水だ。13:00出発、トンガの村を過ぎて、イノケさんの提案でいつもの道ではなく、西の畑から林の中を通る道を登る。その方が涼しいからということで、断層露頭は帰りに見ることにする。Khasai先生の奥さん(マルガリータさん、白人)も一緒に登る。けっこう身軽だ。途中、ほとんど観察をせずに、一気にQDH17に登る。山上でイノケさんが説明。14:10下山開始。熱水変質が専門のKhasai先生に沢の赤い石を見てもらう。上流の若い地層から由来するものだろうと説明。途中から斜面を斜めに下りるいつもの道で下り、まず安山岩の巨礫を含む石灰岩の基盤の地層を見せて、次に断層露頭を見せる。さすがに経験のある地質屋さん2人はすぐに理解し、ここにお前の名前を刻んだらどうだ、という。イノケさんは地質図に推定で引いていた断層が実線で描けると喜ぶ。ということで面目を施す。15:00車に戻る。Khasai夫妻は先にシンガトカに戻り、我々はタワタワンジ村に戻り、学生のN氏とイノケさんの奥さんを回収。それからトンガを抜けて渡河し、シンガトカへ。開いているはずの待ち合わせのカフェが営業時間なのに閉店していて(ラグビーの地区対抗戦のためと推定)、Khasai夫妻が見つからず、右往左往する。あらかじめKhasai先生に渡しておいた無線で連絡がとれ、交差点にいるというので行くと、川べりのクラブに車を止めて、2人で道に出て待っていてくれた。飲み物を取り、川べりで1時間ほど雑談。


シンガトカ川河口付近。

 16:45別れる。17:45タノア帰着。イノケさん夫妻と夕食を19:30頃に大黒でとることにし、別れる。19:10玄関集合。タクシーを頼むが、全然来ない。19:30ようやく1台来て、裏道を飛ばしてナンディに向かう。ナンディの裏には遊園地があるようで、Bula Festivalのために大にぎわいだ。夜店も出ている。まるで日本の夏祭りだ。19:45大黒着。ちょうど帰りかかっていたイノケ夫妻に会う。1年か2年ぶりの大黒レストランだが、メニューが日本語と英語で別になっていて、ついでにだいぶ値上げしている。マネージャも初めての人だ。鉄板焼きは予約が必要のようで、満席。普通に頼むことにする。学生S氏はご飯がまるっきり日本のご飯だと喜ぶ。実習の弁当の件をマネージャ氏に確かめるが、30$-50$とあまりに価格が高かったのでキャンセルすると言うと、一品もののランチのテイクアウェイなら15-20$でできるとおっしゃる。あとでこちらで相談することにして、名刺だけ渡しておく。やれやれ。自分たちでつくって持っていくか。他を当たるか、考えよう。21:00イノケさん夫妻と別れる。帰りを待っていてくれたタクシーでタノアへ。行き帰りとも7$。標準の相場でほっとする。ミーティングはなし。かゆい。蚊に刺されたようだ。この時期蚊は少ないはずなのだが。O氏の置きみやげの薬を塗る。23:00就寝。

8/14

 7:30起床。まず洗濯。9:00乾燥機にかける。今日は朝食も各自自由。休息日。相変わらず天気はよい。これまでの記録とメールの処理。たまった義理を少しずつ果たす。環境概論の成績修正。報告事項の整理。10時過ぎS君起床。昨夜買っておいたポテトチップをかじる。12時N氏来訪。庭のネコをいじる。こちらのネコは足が長い。13時、ソフィーとN氏、S君を呼びに来る。ナンディに出て買い物や映画館のつもり。バスと乗り合いバンの使用法の話をしておく。日曜だから店やっているかな。レセプション横の椅子で原稿を書く。14:00昼食。15:00学生たち戻る。やはり日曜でほとんどの店が休み、Jack'sがあるおかげで買い物ができたとのこと。16:30から1時間ほど寝る。18:30夕食。ソフィーは19:10にタノア勤務の従兄弟の家に遊びに行く。21:00ミーティング。21:20終了。昼間書いた原稿を加筆訂正して送信。23:50就寝。

8/15

 6:50起床。7:00朝食、朝は少し寒い。雲も出ている。8:05出発。9:00シンガトカ。10:00タワタワンジ。学生S氏はガイドの若者とタワタワンジ南のルートへ。学生N氏はコロニサガナ村の調査へ村人1人とTumaさんと3人で出発。ソフィーと僕はコアボックスを村の人に広げてもらって、ログの作成とサンプル採取。箱の順番が逆で記録をつけにくいが、いまさら並べ直してもらうわけにもいかない。日が照ってまぶしい。雲は頭上になかなか来ない。照り返しで汗ばみながら記録を取る。12:25昼食。12:50再開。しかし調子が悪く一人で日陰で休む。10分ほどで復活したので作業再開。14:00ブタの軍団が巡回。僕のリュックの回りで草を食べている大小8頭のブタ。ブヒブヒと騒がしい。小さいブタはかわいらしい。


ブヒブヒ軍団。

 さすがはイノシシの末裔、たてがみを逆立てて走るのに出会う。と思ったら犬に追われていた。はぐれブタがやってくるが、カメラを向けたら逃げ出した。14:50いったん作業中止。サンプル回収。QDH17のコアボックス78箱のうちソフィーが60箱、僕が64箱のログをつけ終わり、サンプルはその前まで。明日続きをやることにする。学生2人とツマさんが戻る。15:30タワタワンジ発、17:30タノア着。18:30夕食。21:00ミーティング。今日の調査について報告してもらう。S氏は初めての一人の調査で道に迷ったらしい。明日再挑戦ということになる。N氏は順調。明日の作業の測量は協力者にはつらい作業になりそうだ。

8/16

 3:00に目が覚める。身体がこわばっているのでお湯を入れ、風呂に入る。メール処理、書類関係の仕事をして、昨日のコアボックス写真を検討し、図にサンプリング位置をプロットする作業。6:00に寝直す。6:55にノックで起こされる。7:00朝食。学生・院生3人顔色がいまひとつ。疲労がたまっているようだ。僕もちときつい気がする。8:00出発。マノアさん朝から渋い顔をしているなと思ったら、明日の水曜日はスケジュールがあるので運転はできない、イノケさんに頼むか?と聞く。ちょうど水曜はタワタワンジ村で葬式があり、近くに寄らないことにしていたので、思い切って明日水曜は休みにして、木曜と金曜をフルに調査に充てることにする。ツマさんからイノケさんに電話で確認。明日、僕はツマさんの車でピックアップしてもらい、事務所に行くことにする。測量機材輸送と事務処理の予定。9:00シンガトカ。昼食を買う。ツマさんパーキングメータに小銭を入れ忘れ、警官に駐車違反を取られる。あらら。10:00タワタワンジ村。学生S氏は昨日のルートに再挑戦。若者1人がついていく。学生N氏とツマさんはコロニサガナへ。kavaの歓迎が待っていると思うとつらいだろうなと思うが、まあ仕方があるまい。昨日は6杯飲んだとのこと。僕はソフィーとコアの記載とサンプリング。村長の指揮でQDH15.16のコアボックスも広げてもらい、今日中に作業を終えるつもり。写真で確認したソフィーの採取間隔が結構粗いので、風化土壌層で区切られた石灰岩各ユニットの上中下3点を最低限押さえるように、追加のサンプルをとる。いまは微量元素で特徴が出なくても、同位体などを使えば将来的にそのことが重要になる可能性がある。


コアボックスとサンプル採取位置(ビニールパック)。

 12:30、QDH17のログを終え、追加のサンプルをとって、いったん休憩。今日も日差しが強い。ソフィーは作業を続けるが、僕は日陰でひっくり返って休む。昼食は食べる気にならない。ソフィーと日本の話をする。石灰岩の分析の話。USPの学生の就職状況の話。地球科学の卒業生の多くは高校教師になるそうだ。就職できるのはかなりラッキーなことらしい。一昨年就職率は20%と聞いたが、似たような状況らしい。ただ、USPの学生定員の多くはビジネス関係(経済学部?)なので、そちらはITの必要性もあって、売れ行き好調らしい。エンペラー金山の坑内に入っての実習の話。4月の初旬に毎年やるのだが、興味があるなら来たらどうだ?といわれる。興味はあるのだが4月上旬は授業開始で教務委員には厳しいなあ。坑内には女を入れない話で、フィジーでもそうなのかとびっくりする。もっともソフィーは例外にしてくれたらしいが。日本の「山の神」の話をする。なんでかねえ?。フィジーでは妊娠した女性は洞穴の暗いところに入ってはいけないという話があるそうで、それは悪い霊がとりつくといけないから、という理由らしい。  13:00作業開始。QDH16のログをつけ、QDH15をやっつける。途中、焼きトウモロコシの差し入れ。今日は時々雲が来て風が吹くので暑さが和らぐ。左手に画板と方眼紙、右手でログを取ってコアを見ているので、腹筋と右側筋が痛む。まぶしくて目が疲れ、コアの示す情報の解釈で頭を使うので脳内はゆであがり、合間の雑談でも英語が出てこない。日本語も出てこない。山を歩いた方が楽な気がするがこれも仕事。14:50ログつけ終了。サンプルの追加を考えるが、15,16は比較的のっぺりしているので、多少粗くてもいいか、と省略。むしろ複雑なQDH17でサンプルを追加。位置を記録する。写真でサンプルを採取位置に置いた状態で全部記録。コアボックス番号が読めるように気をつける。15:30終了。サンプルを僕とソフィーのリュックに詰め込む。村の若者が手伝ってくれ、車までリュックを背負って運んでくれる。すごい重さだ。トンガで川を渡る。水ポンプで畑に散水していて、その影響でどろどろ道になっていて難儀する。店でジュース購入。車中で飲み、村で茹でトウモロコシももらったので、一粒ずつむしりながら食べていると、「お前さんそれはスナックの食べ方だな」とツマさんに突っ込まれる。僕はトウモロコシをかぶりつきで食べるのが下手なのだ。一粒ずつ食べるとガムと同じで眠気覚ましにもなってよろしい。17:45タノア着。18:30夕食で集合。明日が休みなのでS君の希望で中村レストランへタクシー移動。親父さんと再会。すき焼き、親子丼、ツナハンバーグ、餃子、牛タン。量が多く、おいしい。しかも安い。ビール4本とジュース2本を入れて、80$。ヤマタノオロチと因幡の白ウサギの話をソフィーに説明するのに苦労する。学生たちが説明できないのは困るなあ。20:30中村レストランからボディーガード氏のタクシーでタノア戻り。往復とも5$で済んでほっとする。

8/17

 7:30に目が覚める。寝直して8:20にソフィーがドアをたたく。ツマさんが今日のスケジュール、僕のピックアップ時間について電話くれとのこと。ツマさんの携帯電話番号を探すが出てこないので、9時を過ぎたら事務所に電話することにする。風呂に入って筋肉を伸ばす。知らないうちに内出血が右ひざ内側にできている。ぶつけた記憶がない。メール処理3件。9:30ツマさんから部屋に電話。14時にタノアに迎えに来てもらうことにする。測量関係の機材を運び、実習まで保管してもらうのが目的。ホテルに届いていない(とホテルスタッフがいう)FAXの図面を事務所に送ってもらうようメールで日本にお願いする。10:10ATS Pacificに電話。9月実習の日程と移動確認の打ち合わせをお願いするが、担当者が休みなので、明日以降電話をもらえるようお願いする。おそらく土曜の出国時に打ち合わせることになるだろう。10:30にS氏起きる。12:00学生3人は昼食と買い物でナンディへ。僕は13:10に昼食。13:50学生たちが帰ってくる。14:00ツマさん迎えに来る。測量機材と建設家屋の模型、設計図をウイング事務所へ運ぶ。昨日の地震の話。佐藤さんからの図面が届いている。ネットにつなぎメール処理。事務所からだと52kで接続する。ホテルだと最大28.8k。16:50作業終了。ツマさんにホテルまで送ってもらう。18:30夕食のために玄関へ。タクシーでナンディタウンへ。ココナッツインで夕食を取るが、店の名前が変わっていて、ちととまどう。64$。20:45タノア戻り。調子の悪そうなN氏はそのまま休むよう指示し、S氏のみ、調査結果のまとめをさせる。半分眠った頭で地質断面のイメージとその解釈をさせる。22:30頃意識不明。

8/18

 5:55起床。寝てるときに冷房効かせるのやめてくれ>S氏。6:55、リュックいっぱいのコアサンプルをソフィーとN女史の部屋に運ぶ。中身を空けて帰る。N氏不調のため朝食は出ないとのこと。7:00朝食。ソフィーは背の高い従兄弟と話す。禁煙しろと言ったのだが無理だったらしい。従兄弟はここでお菓子をつくっている、だからここのお菓子は安全だよとのこと。7:20N氏出現。腹具合が悪く調査を休むとのこと。明日がんばれよ、ということで、今日は1日休んでもらう。7:25部屋に戻る。出発準備。7:55部屋を出ようとするが腹がおかしい。やはり昨夜の冷房だな。8:05出発。9:05シンガトカ、10:15タワタワンジ。僕とS氏 は西側からコロイエマル南に入るVALIVALI沢を登る。ソフィーはタワタワンジからツマさんとQDH14へ行きサンプル採取。10:35登り開始。途中まではQDH17に向かうルートを使う。S氏は前回取り忘れた砂岩サンプルを確保する。木の生えた石灰岩の転石巨岩を過ぎてから、左に方向を転じ、VALIVALIクリークへ。安山岩の集塊岩=火山角礫岩が続く。石灰岩との関係を気にする。幸い斜面は野焼きで見通しがよい。一昨年はヤブで苦労したのだが。

 斜面に沿って登り、ひとつ尾根を越えてから沢に下りる。水はない。巨岩がごろごろしていて、登る足場を探すのがたいへん。今日は曇りのためか、体力の消耗が少なく、昨日の休みの効果か身体が軽い。苦もなくよじ登れる。208mで火山性の礫岩露頭に出くわす。さらに次々に火山角礫岩の露頭。左手(北側)には石灰岩の壁。沢に一ヶ所石灰岩が出ているが、あとは全部火山角礫岩。新鮮なサンプルを採取するのに苦労する。13:00沢の終点に到着。右に斜面を下る道があるが、峠まで出たいので、30分で見てくるとガイド氏に行って、草地の斜面を登る。QDH15,16から続く石灰岩の分布が、転々と伸びて峠に達している。その先は以前苦労していたQDH14南方の斜面に続く。その石灰岩の南側はタービダイトの砂岩。走向傾斜を測る。南傾斜約30度。一見単斜構造に見える。石灰岩の北側は安山岩質?の火山角礫岩が続く。詳しく見るが、見た範囲では例外は見あたらない。尾根で昼食だが、僕は食べずにコロイエマル方向を調べに行く。ここで標高370m弱。ここからだと。山頂まで高度差80mちょっとなので、すぐそこに見える。いつか時間のあるときに征服しよう。曇っているときがいいな。


峠から東方をのぞむ。


草地と曇天。

 これで石灰岩の分布域から南に向かって3本のルートで突き抜けたので、地質図と地質断面図は描けるはずだ。13:30下山開始。途中で露頭をいくつか見る。途中で馬に乗ったおじさんに出会う。200m以上のところなのだが、苦もなく急斜面を馬で我々についてくる。14:45出発点に戻る。ツマさんたちはすでに車で待っていて、ガイドと我々のためにサンドイッチを用意してくれている。それを食べて15:00移動。30分だけ時間をもらい、トンガ村南方の小さな丘陵を登り、調査。段丘礫を確認したあと、石灰質砂岩を調べる。火山岩と石灰岩の礫を含む砂岩。方解石脈を見つけてソフィーが喜ぶ。走向傾斜を測る。15:30終了。出発。今日は裏道(カバナガサウ・ロード)で帰るという。16:15シンガトカ。ガソリンスタンドでガスではなく人間の飲料補給。17:30タノア着。18:30、ATS Pacificの萩原さんと打ち合わせ。9月の実習のスケジュールの確認と、細かい調整。18:50夕食。今日は時間がかかる。20:00戻り、21:00ミーティング。ソフィー欠席。21:30終了。N氏のメール、S氏の写真データの取り込み。高校時代の友人からのメールに返事。写真加工。23:00どてっと寝る。

8/19

 5:00起床。記録つけ。メール処理。6:58S氏ノックの音で起きる。昨日の山の上り下りで疲れたのか、データ整理で夜遅くまで作業していたのか。外は昨夜の雨のあとで濡れている。7:00朝食。昨日アイスクリームに当たって?寝込んだN氏は元気にもりもり食べる。8:05出発。今日はイノケさんが運転。空は曇天。9:10シンガトカのHardware shop、9:25シンガトカのMHの裏の駐車場。昼食買い出し。僕はおみやげの香辛料と缶詰の確保。9:45シンガトカ発。10:35タワタワンジ。10:45トンガ西の見晴らし台先でおろしてもらう。小雨が急に強くなり、木の下に待避。弱くなったところで調査開始。道路の両脇の切割り露頭の連続観察。堆積構造がよくわかる。地層は南から歩くと最初南傾斜に見えるが、途中からすっぱり切れて北傾斜に。大露頭を終えたところで昼食。12:40。


乾季のシンガトカ川。水量は少ない。低い雲が出ている。

13:005分昼寝の後、再開しようとするとまた急に雨に降られ、雨の止むのを少し待つ。谷を越えて大きなカーブのところで観察。砂岩の層が南傾斜になっている。石灰岩の分布の延長方向でもあり、何らかの構造的な乱れを考える必要がある。


調査風景。

カーブを曲がりきったところでまた雨。木の下に待避。だんだん振り方がひどくなる一方なので、決断して雨の中調査を続行する。しかしどんどん雨は強くなり、次の待避場所を探しているところにイノケさんとN氏の車到着。地獄に仏。14:10調査終了。戻る。Tavuniで職員のお姉さんを拾いシンガトカでおろす。15:10シンガトカ。直後に強烈な雨。15:50イノケさんの作業現場を見せてもらう。16:30ナンディへ。16:50ケネディの事務所。ツマさんと行き違いになり、ツマさん宅へ。さらにタノアへ。17:10到着。学生たちは部屋へ。僕は荷物を置いてツマさんを待つ。17:25ツマさん来る。ツマさんはイノケさんとレンタカーの返却打ち合わせ。明日の朝8:30出迎え確認。お願いしたCD-Rを買えれば買ってくるといって別れる。17:30部屋に戻る。直後に学生たちが車の中に忘れ物をしてきたという。いまさら連絡を取る手段がなく、途方に暮れるが、ツマさんから連絡があり、明日いくつかは戻りそうだ。ありがたい。車の後部に積んだ荷物に気を取られ、学生の座席の分まで確認しなかった僕もいけないのだが、頼むから持ち物くらい確認してくれ。18:30夕食のためロビーへ。タクシーがなく18:50まで待つ。中村レストランにて夕食。ソフィーの天丼、カリフラワーホワイトスープ煮、店長おすすめのステーキ、豚肉生姜焼きなど。勘定が45$で済んでびっくりする。確かに今日は少なめに注文したが。20:30中村レストランを出てボディガード氏のタクシーでタノア戻り。21:30ミーティング。うとうとしていたら全員そろっていたのでびっくりして起きる。問題点の整理。調査の報告。22:00前終了。N氏メールチェック。ズボンが昨日の野焼きと今日の雨でどろどろなので、明日帰国だが洗濯することにする。23:30乾燥機にかける。足らなかったTOKENをスタッフが部屋に届けてくれる。0:20意識不明。3:00にベッドに入り直す。

8/20

 5:00起床。乾燥機から洗濯物回収。記録をつける。腹がやや不調だが、雨で冷えたためか。雨中の行動は体力を消耗するので実習でもできるだけ避けたいな。7:00朝食、8:00チェックアウト予定。どうも吐き気がする。朝食は省略。8:30に玄関集合。ソフィーが見送りに来る。気づかないうちに膨大なサンプルも運んでいる。彼女は父が迎えに来て、Lautokaに寄ったあと、サンプルごとUSPに運んでくれる予定。 8:45ツマさん車で迎えに来る。空港を通り過ぎ、まずレンタカー会社に行き、忘れ物回収。レンタカー会社のマネージャーが持ってきてくれる。忘れ物のメジャーを加えたデポ荷物をウイング事務所に運ぶようツマさんに頼む。9:00空港。ATSパシフィックの萩原さん、谷さん他に会う。チェックイン済みの航空券を渡してもらい、特に打ち合わせ事項がなかったのでそのまま出国審査へ。(忘れ物の一件で9月実習のことは頭からとんでいた)学生2人とはぐれる。10:00前に合流。土産物追加など。なんでこう余計な店員が多いのだろう。10:30搭乗開始。帰りの便も満席らしい。10:50出発。すぐに昼食。チキンとフィッシュが選択できるはずだが、チキンしかなく、隣の列のおばさんが機内通訳にあとで苦情をたれる。やれやれ。機内で映画3本。予定と違う気がするが、たぶんサービスのつもり。満席で中央の3列を3人で座っているので、かなり狭い。僕はまん中だし。少し原稿を打つが、気分が悪いのでやめる。寝る。日本時間15時にホットサンドイッチの食事。一口も食べられず。16:45着陸。17:00入国審査。帰国客は多いはずだが、思ったほど混んではいない。17:30解散。大リュックは宅配を頼み、17:37のスカイライナーで日暮里・大井町経由で帰宅。19:30?尾山台。二子玉川で花火らしい。弁当を買って、19:55帰宅。


H.Hagiya 2005.8.5-