フィジー自然体験実習・2007直前下見・最終打ち合わせ報告

 →2007準備関係データ クロウズネスト現況


7/19(木)成田出国

14:30大学からタクシーで自由が丘へ。駅前の銀行で費用入金。クロウズネストの宿泊代別で\204900。出張旅費の研究費支出は\150000なので、すでに赤字だが仕方がない。15:07自由が丘駅発、大井町へ。大井町15:25、成田エクスプレスの乗車券、特急券を買い、15:50品川発、16:56空港第2ビル着。

Gカウンターのエアパシフィックの窓口に異様に長い行列。30分以上待ってやっとチェックイン。急いでお土産を買うが、間に合わないので適当にひよことカステラを買って出国審査へ。今回は登山靴を履いていないので楽に通過。18:10出発ゲート97番へ。18:20搭乗開始。18:50に出発予定。問題なく離陸。疲れていて離陸する前にすでに意識なく、何の感慨もなく離陸してしまった。食って寝て、また寝て、とにかく寝た。

7/20(金)ナンディ→マナ島

6:50曇り空のナンディ着。乾季の真っ最中で涼しい。税関を出ると、出迎えのATSの萩原さんに会う。マナ島移動のため国内線カウンターへ。新婚さん?カップル2組と乗機。客は計5人。明らかに僕は場違いな客だ。


マナ島行きの飛行機。サンエアーの8人乗り。


上空からみたマナ島西部。

8:10マナ島着。バギーでレセプションに運んでもらう。いつものリムジンではないので、ちょっと意外。どうもチェックアウトの人が多いらしく、部屋が清掃完了になるまでけっこう待たされる。ラウンジで待つが、腰が痛くなり、バー担当?のフィジー人のおばさんのすすめでソファで寝る。熟睡。13:45、レセプションに行き、部屋の用意を聞くがまだとのこと。14:30、おばさんが心配して客室担当に電話してくれる。どうも部屋はできていたらしい。客室担当のお兄さんがバギーで部屋まで送ってくれる。だいぶ謝ってくれたが、僕は熟睡できたからいいんですよ。

シャワーを浴び、着替えてほっとする。外線の接続をフロントに頼むが、つながらない。あまり気にしないで、とりあえずゆっくりする。15:50、コミュニケーションセンターへ。16時少し過ぎ、海のお話を聞く。他のお客は新婚さん?2組。ASAMIさんの解説。これで4度目だと思うが、毎回内容を変えて工夫しているのがわかる。サンゴの生態と保全の話が今回は印象に残った。16:40終了。ASAMIさんについてアクアトレックへ。Yoshiさんにご挨拶。オニヒトデの件と砂浜侵食の話を少し伺う。ガチャピンがマナ島の海に潜ったときの写真を見せてもらう。恐るべきことだ。BS-Fujiで放送中らしい。某学生キャスターの話を少し。マナ島の小学校に通い始めたという小さいお嬢さんに初めて会う。


夕暮れのうろこ雲。

17:30部屋に戻り、再度外線接続を頼み、今度はつながる。だが混む時間帯なのか、電話はつながっていてもサーバーが応答しなくなり、メールの送受信がうまくいかない。18:30ラウンジへ。Yoshiさんご家族とAsamiさんと5人で夕食。ママヌザレストランでアラカルト。昨年以来かな。メニューがずいぶん変わっている。意外にお客が少なく、テーブルに空きがあって、おかげであまり待たされずに食事にありつく。先割れスプーンから始まった給食の話、テレビと漫画雑誌の変遷の話で世代間のギャップ?をこっそり確認。昼食を抜いていたので、僕にしてはよく食べた気がする。ビール2本とマグロ・キムチ丼。こんなメニューあったかな。最近、日本人のシェフの方がもう一人増えたそうで、その影響があるのかどうか、とにかく2003年頃と比べると、ずいぶん良くなったものだと感心する。

20:45、部屋に戻る。21:00寝る。0:50Gekkoの声で起きだして記録つけ。1:40ネットにつなぐ。オオコウモリがすぐそばの木でぎゃあぎゃあうるさい。何を喧嘩しているんだろう。

7/21(土)マナ島

 朝まで目が覚めるたびに何度かネットに接続を試みるが、大きな添付ファイルがあるメールが通信エラーで落とせず、そこから進まない。数十KB落とすと、そこで止まってしまう。その繰り返し。大事なメールが来ているとまずいので、コミュニケーションセンターのインターネットコーナーを試用することを決意する。朝は少しゆっくりして、8:30朝食に行く。ひとりで静かに朝食。客が比較的少なく、テーブルが半分くらいしか埋まっていない。マナ島の朝の楽しみ、ネギをたくさん入れたみそ汁を味わう。ネギはマーケットで買うとけっこう高いのだそうだ。午後に泳ぐ可能性があるので、食事はほどほどにしておく。9:00少し前、部屋に戻り、USBメモリを持ってコミュニケーションセンターへ。30分FJ$20のコースを頼む。富士通のパソコンだがOSは英語版。案の定、日本語が打てない。他のマシンをチェックすれば良かったが、まあ仕方がないか。とりあえずniftyのwebメールを開き、大きいメールの正体を確認。新学科の科目表excelと、月末のオープンキャンパスの部屋配置表のpdfだった。持参したUSBメモリにダウンロードし、メール本体はゴミ箱に入れる。他のメールを一通り読み、急ぎの用件がないことを確認。ついでにフィジー実習の掲示板に英文のまま書き込み、某漫画家のサイトにつないでいらんメッセージをかき込む。27分余り使ったところでログアウトし、パスワードの紙を返そうとすると、受付のお兄さんが、残りの時間はまた使えるから持っていけ、とアドバイスしてくれる。2分余りしかないが、まあなんとかメールは読めるか、と考え、アドバイスに従う。

 風邪の調子がまだよくないので、部屋に戻って寝る。昼飯は抜く。ゲロ吐いたら困るからなあ。もっとも、何もなくても吐くことはあるが。13:30、アクアトレックのブレへ。シュノーケリングをする約束を昨夜半ば強引にYoshiさんにさせられていたので、何も持たずに海パンとカメラだけで行く。タオルを隣のボートブレで借りてくるように指示されるので、それに従う。説明を受け、シュノーケル+ゴーグルとフィンを借り、念のためウェットスーツも着けて、14:10シュノーケリング・トリップ出発。行き先はサンドケイ。参加者はカップル2組+僕、のはずが、出発間際にデイトリップの女性2人が加わり、7名。スタッフはAsamiさんとサンゴの研究をしているというフィジー人のデンさん。水道を出ると波が高い。風もあるようだ。


マナ島北東・サンドケイの西側で珊瑚礁観察。

 砂の島を北側から回り込んで東側に出るが、波が高いため、そこでの観察を断念し、西側の波の低い方へ回る。他にもダイビングやシュノーケルの客が2隻ほど来ているようだ。14:30、練習もなしでゴーグルと足ヒレをつけて、いきなり海にどぼん。ウェットスーツの浮力が意外に大きく、姿勢を保つのが難しい。低いといっても波はあり、いきなり海水を飲んでしまう。軽いパニックを起こしかけたので、とりあえず浮きにつかまり、姿勢を保ち、シュノーケルをつけ直す。ボートの制御にデンさんが残り、当初の予定と違ってAsamiさんがガイドしながら一緒に泳ぐ。カップル2組は慣れているのか、自由に泳ぎ回って観察している。日帰り組の2人と僕は、浮きのあっちとこっちにつかまって流されつつ、観察。姿勢をコントロールするのが難しい。サンゴを蹴らないように、他の2人の邪魔にならないように、気をつけるが、ときどき誰かにぶつかる。難しい。足ヒレがうまくさばけず、浮いた状態から立ち泳ぎへの移行がなかなか難しい。咳が出るので、時々浮いて休む。

 ゴーグルの内側が曇ってよく見えないが、下の方は見えるので、そちらに気を取られて頭を下げると、シュノーケルの先が海水にもぐり、海水を飲む羽目になる。ついついそのことを忘れて、何度か水を入れてしまった。ちょっと吐きそうになるが、我慢。眼下には珊瑚礁のドロップオフの斜面。図鑑や映像でしか見たことのない魚や珊瑚やイソギンチャクなどがわらわら湧いて出る。海流で少しずつ北に流されるのを、Asamiさんが押しとどめているらしい。クマノミやテーブル珊瑚などはいやというほど観察。下の方にホワイトチップが居る、というのだが、僕には見えない。

 50分ほどで船に上がり、お湯をかけてもらって少し回復。ボートで移動し砂の島に上陸。お茶と休憩。記念写真。僕もブログに写真が載ってしまうのか、と、ちょっと恥ずかしい気分だが、まあ学生たちに証拠を見せることは必要だ。フィジー実習開始以来、一度も学生たちの前で泳いでいないので、僕が泳げないという疑惑が広まっているからなあ。まあ、正確には泳ぐと言うほど長距離を泳げるわけではなくて、しばらく浮いていられる程度の能力ではあるんだが。

 砂の島は南北に長く、標高は最高点で4m程度。ちょっとしたグラウンド程度の広さ。あっちの客は何やら遊んでいる。波による浸食が東西から効いているらしい。砂の量自体はたぶんそう変化していないと思うが。


砂の島。正面はママヌザ諸島。ようやく日が差してきた。

 デンさんとサンゴの話。大学の先生というのはお前か、というので、そうだ、ただし僕の知っているのは3億年前の珊瑚礁で、中学生の時から化石で見ていた。時代によって珊瑚礁の構成生物や割合はずいぶん違うみたいだねえ、という話をする。地質屋だと知った途端に、かれは「スーザン先生を知っているか」と聞く。さすが有名人スーザン先生。他に数人名前を挙げるが、僕は知らないので、MSPの人か?と聞くと、そうだ、という返事。彼はNadrogaの珊瑚礁保全の組織を立ち上げたらしく、ガリマーレの話にも興味を示していた。15:50、切り上げて船に戻り、がっこんがっこん、波にはじかれそうになりながら、外海を乗り切り、16:00サウスビーチに戻る。

 借りた器材を返却し、修了証をもらって解散。日帰り組の2人は最後の船で本島に戻り、Fijian Resort泊らしい。夜7時か8時になっちゃうよなあ、移動時間の方が長いくらいなのだから、無理しないでこっちに泊まればいいのに、とYoshiさんと話す。

 いったん部屋に戻り、温水のシャワーを浴びて、登山靴に履き替えて17:00再度アクアトレックへ。松本さんも居ないようだし、Yoshiさんも忙しそうなので、一人でマナ島の西の海岸を観察に行く。海岸の砂の浸食の状況を確認するのが目的。てくてく道を歩いていくが、発電機の前を通るいつもの道は閉鎖されていて、サウスビーチ沿いの道を通って飛行場南端へ。そこから飛行場を斜めに横断して、サンセットビーチへ。おじさんが砂浜ランニングをしている他は、カップル2組。砂浜に沿って南へ移動し、砂の状況を観察。西の空はだいぶ雲が減って、今日は夕日が拝めそうだ。潮が引いているのでビーチロックの上を歩くが、藻類が表面に着いていると滑る。結婚式場の先まで行って、砂の浸食がないと判断したところで戻る。ちょうど日没。きれいな写真が撮れる。動画も撮るが、三脚がないのはもったいない。岩の上にカメラを置いて望遠をかけるが、安定しない。まあ9月にまた来るからいいか、と、本来の砂浜観察を続ける。18:00、日没を撮ったらサンセットビーチを北に周り、飛行場の北へ。このあたりも砂の浸食がなくて、むしろやや堆積が進行している気配だ。


夕暮れ。

 飛行場に出て、草地をてくてく歩く。頭上を何匹もオオコウモリが飛んでいく。翼を広げると1mくらいあるので、けっこう目立つ。夕空を背景に黒い物体が西から東へ飛んでいく。ねぐらはホテル周辺なのだろうか。

 18:20頃部屋に戻る。19:00過ぎにコミュニケーションセンターで残りの2分半を使ってメールの確認。出たところで支配人の田中さんに出会う。なんだか今週はいろいろ忙しかったらしい。19:20夕食。ロボ・バッフェだが、けっこう混雑している。やはりロボは人気なのか。アラカルトのママヌザレストランは空席がある。座席がないので端の方で一人で静かに夕食。ロボ料理のはずなのだが、肉を一切食わずに夕食を終える。ちょっと損した気分だが、体調の維持の方が大事だ。どうも、1人で来るのが場違いであるということはよくわかった。2年前に男2人で来たときも場違いではあったが、妙なカップルと誤解される危険がないだけ1人の方が安心かな。

 20:00、空が晴れてきたので、ダメでもともとと思い、デジカメで夜空を撮る。一応、星は写ったが、どこの星座を見ているのか判別が難しい。方向はわかっているのに、南十字星も見えていたのに、写真ではどこがどれやらわからない。

 21:00、メール受信、返事をいくつか書いて、何度かつなぎ直しつつ、送信。22時頃、睡魔に負けて寝る。

7/22(日)マナ島→ナンディ

 夜中何度かごそごそ作業し、1時間おきに目を覚ましながら、それでも久しぶりにゆっくり寝た。6時に目が覚めたが、外は暗くて、曇っている。朝日を拝むのはやめる。7:30起床。荷造り。8:40朝食。帰りにレセプションで精算。9:10部屋に戻り、9:30再度鍵を返しにレセプションへ。Kazumiさんと挨拶。どうも田中さんとはタイミングが合わない。10:00桟橋へ。田中さんと客室係の方(名前忘れた)に挨拶、9月の実習の際の基盤設備見学、海の話の場所を借りる件、無線通信実験の件のお願いをする。アクアトレックに行き、Yoshiさんに挨拶。話し込んでいるうちに船が接近。桟橋に戻り、Asamiさんに挨拶。今日は来る客が多いようで、出迎えもたいへんなようだ。10:40、出港。最後までAsamiさんが桟橋から手を振っている。こういうのは客にまた来ようという気にさせる、ささやかだが重要なサービスのポイントだな。大量の客の出迎えに忙しいスタッフの方には期待しちゃいけないが。


 ほぼ定刻、12:00にデナラウ着。ATSのインド系スタッフの方が出迎え。僕と他にソフィテル宿泊の1組らしい。何度も来ているから気にしなくていいよ、というが、デナラウ港は度重なる改修で、ちょっと勝手がわからず、彼の指示に従う。サウスシークルーズの送迎バスも、空港方面と他のホテルと、別のバスが2台出るようだ。僕は空港行きに乗車。客のほとんどがニュージーランドかオーストラリアからの客。メルキュールで1人下りる。他は僕を除き全員が空港下車。僕だけトカトカに送ってもらう。12:40トカトカ着。チェックイン。520のファミリービラ。休息。シャワー。お茶。16:00レセプションへ。イノケさんと待ち合わせで待つが、来ない。16:45、レセプションの電話を借りて彼の携帯に電話。出ない。16:50いったん部屋に戻る。部屋からイノケさんの携帯に電話。今度は出る。なんでも兄弟が急に来襲してつかまっていたとのこと。18時に再度約束して切る。やれやれ。

 18:00レセプションへ。今度はイノケさんが先に来ている。メールの返事が来ていないので、どうしたのか聞くと、昨日までフィールドに入っていてメールをまだ読んでいないとのこと。とりあえずバーに行き、紅茶とコーヒーを注文。まずウイングの話をする。次に9月の実習スケジュールの話。バンの手配、レンタカーの手配など、整理して依頼。次に火曜の村行きの手配のお願い。彼自身は忙しくて動けないので、サムに依頼して、村との交渉と僕との通訳は彼に代行しておらおう、とのこと。水曜にイノケさんと再度会うことにして、たぶんその時に費用の精算をすることになるだろう。彼と別れ、僕は残って夕食を注文。カレーを頼むが、前と違ってずいぶんシンプルになった気がする。これでFJ$22は高いだろう。他のメニューはFJ$26が標準。2000円のメシか。うーん、9/10以降の宿はタノアにしようかな。あそこもメシは高いのだが。

 20時過ぎ、部屋に戻る。インターネットカフェを使ってメールを読もうかと考えたが、前に使って日本語がまったく読めなかったことを思い出し、断念。久しぶりに湯船に浸かり、22時寝る。1:30、起きだして写真と記録の整理。4:10もう一度寝床にもぐる。

7/23(月)ナンディ→スバ・USP訪問→クロウズネスト

 6時前にやっとうつらうつらし、もっと眠りたいところで7時起床。荷物の整理。お茶だけ流し込む。7:40荷物を持って部屋を出る。レセプションで精算。7:50空港まで無料の送迎ワゴンに乗せてもらう。8時少し前にAirFijiのカウンターに到着。搭乗手続き。8:30にゲートの前で待てと言われる。8:45発のPC504だが、なかなか出ない。8:55、搭乗開始。客は3人か5人か、異常に少ない。飛行機も小さいのを用意したようだ。


 9:04離陸。横滑走路を使ってナンディ湾へ。北に旋回して東へ向かう。ナンディ上空に雲はない。

 9:35雨のナウソリ空港着陸。タクシーに乗りUSPへ。料金FJ$30は少し高い気がするが、物価上昇や原油高があるからまあいいか。10:15頃、USPのFST着。雨。レセプションに人がいないので、荷物を置いてうろうろする。10:30、アドミニストレーターのおっちゃんが僕を見つけて何の用だというので、かくかくしかじかと説明し、Khasai氏を呼んでくれるよう頼む。つかまらず、今度はMSPのスーザン先生に電話を頼む。これはつながり、12時にMSPのカフェで会おうということになる。もう一度Khasai先生を電話で呼ぶが不在。ではソフィーを頼むというと、これが一発で、迎えに来てくれる。なんでも、学科の総入れ替えで、僕らがいつもお邪魔していた実験室は生物学にとられて、もっと小さなスペースに移動させられたのだという。ついていくと、行った先はWater Chemistryと表示された2階(1st Floor)の準備室3つと教室1つのスペース。ソフィーが留守電に僕の来着を吹き込んでくれる。

 11:00過ぎ、Khasai氏現れる。このところスバは雨がなかったんだが、お前さん雨男だろう、とからかわれる。Mango Caffeに移動し、お茶を飲みつつ実習の話をする。実習初日の8/31にUSP訪問の件は快くOK。バスの置き場だけ、考える必要がありそうだ。たぶん学外に置くしかないな。11:00から11:30くらいの到着で、時間が読めないので、まず学内で飯を食い、そのあと13:00から1時間のレクチャー、そして学内を案内・見学して、15:00にフィジー博物館に移動、ということで話がまとまる。

 準備室に戻り、ソフィーの修論の話をいくつかして、MSPにソフィー(が父親から借りている)車に乗せてもらって移動。ちなみに車は日産サニー。MSPの海沿いのカフェで昼食。タンドーリチキン風に揚げたカジキと野菜炒め、ダルスープにライスをもらい、紅茶もつけて、払いはスーザン先生。3人分まとめてもFJ$10くらい。とにかく安い。

 海沿いのテーブルにつくが、肝心の海は埋め立て工事中。「これじゃ海風がなくなっちゃうわよ。なによこの工事は」とスーザン先生怒りまくる。何やらヨットハーバーを作るとかなんとか、理由があるらしいが、どうも不条理があるらしい。

 12:30に合流すると言っていたKahsai氏がLinton Winder氏を連れて登場。なんだか僕と似たようなメニューを頼んだらしい。Winder先生と井上さんの話をする。井上さんは蝶の研究をする学生の指導教官を頼まれたようで、彼と一緒ではないのか、と言われ、しきりに会いたがる。(事情はあとでSophieに聞いたが、彼は今年いっぱいで学究生活を辞めて、故郷の英国に戻るのだという。)


USP教員たち。左から生物学科長のLinton Winder教授、Suzanne Pohler講師、Sophia Narain嬢(tutor)、Kifle Kahsai上級講師。

 13:00、スーザン先生は学生3人との面談のため別れる。僕はソフィー車でまたFSTに戻り、Kahsai氏と3人で、彼女の修論のフィールド調査の計画とアドバイス。彼女の地質図はまだ全然・・・の状態で、Kahsai氏もそれを気にしているらしい。年内に提出したいということで、武蔵工大での化学分析値や、オーストラリアに外注した年代値など、データはたまってきている。今週末に村に行って、泊まり込みで4日くらいの調査をするつもりらしい。明らかに間違っているところは指摘し、断面図での地質の解釈について注意。わかってくれているといいのだが。14:00、Kahsai氏と別れる。Bookshopに行く。今朝Bookshopには泥棒が入ったそうで、コンピューターと現金が盗まれたのだそうで、やっているか心配だったが、無事営業中。Atlas of Fijiを探すが、旧版になってしまい、もうないらしく、新たにカラー版のatlasを店員さんに教えられ、他の本3冊と一緒に買う。カード払いにしようとしたところ、電話回線が調子が悪く、現金の持ち合わせが足りないので、いったんレジで預かってもらい、準備室まで戻って現金を持参し、再度レジを通す。USPBookshopのメンバーズカードのおかげで1割引。まあ、だいぶ売り上げには貢献しているはずだ。

 15:00少し過ぎ、本を持って準備室に戻り、荷造り。お土産の「ひよこ」3箱とスーザン先生への分厚い本を下ろしたので、バックパックに隙間ができて、そこに買ってきた本と小リュックをつっこむ。大リュックは前より重くなったが仕方があるまい。ソフィーの車に乗せて、15:20USP発。いつの間にか雨が上がり、晴れ間が出ている。

 15:30ホリディイン到着。ソフィーと別れ、バス待ちの客の列に並ぶ。15:45頃、バス到着。空港までの客が多く、途中で下りる僕はそれらの荷物の積み込みを待って、列の横に出て待つ。運転手がトランクの一番前に荷物を載せてくれる。乗車。

 15:58出発。市内を抜けて、クイーンズロードを西へ進む。正面に大きい雲があるので、もしやとは思ったが、パシフィックハーバー付近で強い雨に遭う。コーラルコーストに入る頃にはやむが、空を雲が覆って暗く、夕日も見えない。18:30クロウズネスト着。荷物を下ろし、レセプションへ。すっかり名物なので、ハギヤ、ハギヤと歓迎される。やれやれ。チェックイン。宿帳に書いていると、なんでもいまフィジーのラグビー・ナショナルチームが合宿しているのだという。3番の鍵をもらい、ポーター氏に荷物を持ってもらい、上の段に移動。荷解きをして、とりあえずバー・レストランに行く。食事のメニューを探し、とりあえずスープだけ頼もうとするが、なんとクロウズネストの食事はぜんぶバッフェ形式で、一律24ドルだという。そりゃひどいよと思うが、ウエイトレスのお姉さんも申し訳なさそうに説明するので、文句も言えない。前は9.95の定食があって、とりあえず安く済ませられたのだが、これじゃがっかりだ。


夕食メニュー。これで24ドル。ホテル飯としてはまあまあの価格だが。

 初日の夕食をどうしようか悩みながら、結局ビールを1本注文し、それだけで夕食は終了。部屋に戻り、シャワーを浴び、メールを送受信。写真の整理。充電。22時頃いったん寝る。1時に起き出し、作業。うつらうつらしながら、4時までかすかに記憶があるが、あとは寝る。

7/24(火)タワタワンジ

 7時起床。9時に迎えが来るはずなので、急いで記録をつけ、お茶など飲み、風邪薬を飲む。9時、レセプションに出る。9:30過ぎ、イノケさんから電話。迎えのサム氏がいまシンガトカでタクシーを探しているとのこと。レセプションに明日のナンディ行き急行バスの予約を頼み、荷物を持って外に出て、海岸でぼーっと待つ。10時少し前タクシー到着。サム氏に挨拶。シンガトカでカバ2本をFJ$64で購入し、ラッキーコーナーでチキンフライドライス(2.8$)と水(500mlが1.5$)、BPのガソリンスタンドでタクシーが給油する間にお菓子とジュース、夕飯用の即席麺(計4.04$)を買う。コロニサガナへ向かう。途中、小雨に遭う。埃が出なくてよろしい。しかし内陸に進むにつれて道が乾いていく。11:00コロニサガナ着。カバを1本持参して、サム氏と2人で”巨大な村長”の家へ。省略形のセブセブをして、カバは飲まずに実習の話をする。タワタワンジ村の分のセブセブもここで済ませたらいい、行く必要はなかろう、といわれるが、現場を見ないと教員の責任が果たせないから対岸に行く、と主張して、コロニサガナを出る。渡し場へ向かうと、途中にタワタワンジ村の村長氏出現。やはり待っていてくれたのだろうか、それとも偶然か。彼にボートを回してもらい、渡河。タワタワンジ村へ。途中のいつものどろんこ道はぜんぶ乾ききっていて、雨がないことを示している。


乾季のシンガトカ川。3月よりも4mほど水位が下がっている。

 ペナさんの家で省略形のセブセブ。実習の話、ガイドと渡し守の雇用のこと、木曜の最大25名宿泊の件、土曜からソフィーが来る話をして、ただ昨夜ソフィーとイノケさんが話していなくて、確認がとれていないので、イノケさんに情報を集めるから、彼の連絡を待て、あるいは彼と連絡を取ってくれ、ということにする。

 12:30、サム氏がタクシーの運転手に2時間待て、と話したというので、13:30まで残りの1時間で、村周辺の状況を観察することにする。ペナさんがケーンナイフを持って同行してくれる。彼と英語で会話。ここ4ヶ月雨が降っていなくて困っているという話。4ヶ月というと僕たちが3月に来て以来だな。村は水不足か確認するが、いまのところタンクに水はあるので大丈夫だとのこと。宿泊時に水を大事にするように学生に言っておかないといけない。ペナさんは、確かお前は今度父親を連れてくるって言っていなかったか?と聞く。いやー、ハギヤの一族で葬式があって、両親とも動けなくなってしまって。今度またトライするよ、と説明。2月末にDr.Inoueは来なかったか?と聞くと、来なかったという。そういえば道路が寸断されていて、彼は途中で引き返したのだった。その話をすると、道路の崩壊の話で少し盛り上がる。

 ガラガラ沢へ到着。確かに水が少ない。湧き水の出口もちょろちょろ。


乾季のガラガラ沢。正面が湧き水の出口。

 煙草畑を指して、雨がないので川から水を汲み上げてまいているという話。煙草は国営企業の買い上げか、と聞くと、そうではなく市場に持っていくのだという。12:50ガラガラ沢の橋を出発、今度は西側に向かう。村の前で副村長に会う。アサミ(麻未)から手紙は預かっていないか、と尋ねられる。9月に来るはずだ、いま彼女は休みを作るために忙しいのだよ、という話をする。やれやれ参ったなあ。2月、3月の大雨で寸断された道路の補修のついでに整備したらしく、2車線分の道路拡張ができている。

 13:30村に戻る。入り口のところでペナさんと別れる。

 学校、ジュース工場、15:00クロウズネスト着。昼食のチキンフライドライスを食う。メールの送受信。16:40、USPのソフィーの居室に電話。イノケさんに連絡を取るよう、再度注意と、村に土曜から泊まるつもりとのことを連絡したことを説明。18:00、レセプションに行き、高速バスの予約確認、インド系の少しぽっちゃりのお姉さんがコンファームを入れてくれる。他にないかというので、9月のコナカさんの宿の手配。18:50、バーでフィジービター1本。ハッピーアワーで3ドル。20:00ネットにつなぎ、いくつか返事。21:00、寝る。1:00、起きだしてお湯を沸かし、お茶。インスタント袋麺を煮ようとするが、ガスが出ない。ガスボンベのところに行って栓を見るが空いている。分配コックをいじるとシュッと音がするので、戻って火をつけると着火。なるほど。記録をつけ、ネットにつなぎ、7/31の教育実践研究会の発表内容を考える。5:00、もう一度寝る。


いつもの2分麺とコンロ。コンロは新しくなっている。

7/25(水)クロウズネスト→ナンディ

 7:20起床。お湯を沸かし、記録をつけ、メールの送受信。8:00朝風呂に入る(シャワーだけだが)。急にざわざわ音がするので天窓を見ると、大雨。これはまいった。荷造りしながら、雨が弱まるタイミングを待つ。3番のブレはレセプションまで遠く、下りの急坂がある。


雨のクロウズネスト前。

 9:00、荷物を全部持ってレセプションに移動。会計精算。インターネット接続の電話代は別扱い(少し安い?)してくれるのは助かる。ついでに宿代も妙に安い。感謝しなくちゃいけないかな。カードで払いを済ませ、レセプションのソファで待たせてもらう。9:20頃、いつもお世話になっているしっかり者のお姉さん登場。僕はもう出るので入れ違いになってしまうが、非常に喜んでくれる。8月末日からまた来るね、というと、インターネットで予約取ったか、と心配して、宿帳を見て、ATS経由で予約が入っているのを見て安心してくれる。9:50、バスが来ないので心配して最初のお姉さんが確認の電話を入れてくれる。大丈夫、来るとのこと。雨が上がったので、道路の海側に出て写真を撮っていると、CoralSunFijiの青いバスが見える。急いで荷物を取りに戻り、10:07乗車。

 車内は冷房が効きすぎていて、いきなり咳に見舞われる。空いた座席を見つけて座り、コロトンゴのマングローブの状況を撮影するためにデジカメで待機。ついでにGPSもつける。


2003のマングローブ植樹のあと。コロトンゴ村前。全滅に近いところもあるが、このように根付いたものも多い。

 フィジアンリゾート、ナンディのナンディベイリゾート、ナマカのメラネシアンホテル、モキャンボを回り、12:00空港着。ここで全員客が降り、残りは僕と運転手を含む社員3人だけ。トカトカで降りる。クロウズネストから17$。朝のバスと夕方のバスで値段が違うようだ。一昨日のスバ−クロウズネストは14$だった。

 12:07、トカトカでチェックイン。部屋は前と同じ520。フィジー人のごついお姉さんが荷物を運んでくれる。まずイノケさんの携帯に電話。18時にカタちゃんのところで待ち合わせにする。荷物を解いて、写真データの抜き出し。13:30、昼食をレストランでとる。スープ(7$)とスタビー。スープだけ頼むとパンが2個ついてくるので、食欲がないときにはお得なセットになる。フィジーの人々は肉を食わないと食事をしたことにならないと思っているらしく、スープだけ頼むとたいがい病気だと思われる。実際そんなに調子が良くはないのだが。14:00、部屋に戻って寝る。17:00起きだして記録つけ。

 17:07、停電。17:10復旧。まだナンディは停電があるようだ。部屋の時計がそのたびに止まるので、直さないといけない。

 17:45、フロントに行き、タクシーでケネディアベニューへ。8$。途中、山焼きの煙で視界が悪くなる。雲が多いが夕焼けがきれいだ。18:00ケネディアベニューのカタハウス着。すでにイノケさんが来ていた。昨日の村行きの手配のお礼。ソフィーの村宿泊調査の件。困ったことがあれば電話しろ、あとは全部自分でやれ、ということを言ったらしい。それも勉強だろう、と。特に異論はないので、まあよかろうと同意する。

 18:50イノケさんと別れて、デポしてある荷物から特小無線の中継器を探す。1台出てきたので、それを日本に持ち帰ることにする。太陽電池もそのままだが、時間的にシステムを組むのは無理なので、今回はよいだろう。カタリーナさんがマクドナルドの駐車場に歩いて送ってくれる。そこで常駐しているタクシーを捕まえ、交渉。トカトカまでは嫌だというので、センタイまで片道3$ということにする。19:00少し過ぎ、センタイ着。まず9/9日曜のディナーの予約。32人分を予約。小柄なマスターが出てきて握手。毎年のことなので憶えてくれたらしい。去年と同じ要領でよろしく、と話をまとめる。ついでに夕食。スタビーと蒸しワンタン(3.8$)で、チリ醤油をかけて懐かしい味を思い出す。海鮮豆腐スープ(3$)と、エッグフライドライス(5$)。全部で15$ちょうどだったので、スタビーは3.2$か。ここのフライドライスは1人で食べると死ぬ思いで食わなければならない、と岩松君に聞かされていたが、なるほど3人前の量だ。しかしなぜかきれいに平らげてしまった。あまり食っていなかったため、飢えていたのだろうか。

 時間が遅くなるとタクシーがなくなるので、20時少し前に精算、センタイを出る。ガードマンがタクシーを呼んでくれる。トカトカまで10$。途中、給油に寄るので、料金を見ていると、ガソリンは1リットル2$くらいしているようだ。ずいぶん高い。20:20、トカトカ着。21:00いったん寝る。0:00起きだして記録をつける。テレビは国内ラグビー地区対抗戦を流している。ナモシ対ナンドローガ。3対57でナンドローガ優勢。

7/26(木)ナンディ→成田(帰国)


H.Hagiya 2007.7.20-